TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

短期的には唯一最良の一手!?USENと新木場スタジオコーストがネーミングライツ契約を締結

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コーストに関連する写真がこれしかなかった筆者(&マニ)...。

木場STUDIO COAST(スタジオコースト)とUSEN-NEXT HOLDINGSがネーミングライツ契約を締結したというニュースが報じられました。

 

私個人的には現状のライブハウスが短期的に収益確保として打てる手としては「それ(くらい)しか無い。」と考えていたので、興味深くこの報を受け止めました。

 

報じられた内容は以下の通りとなります。

株式会社USEN-NEXT HOLDINGSが東京・新木場STUDIO COASTの運営会社である株式会社マザーエンタテイメントとネーミングライツ契約を締結。ライブハウスの名称が変更されることが明らかになった。

 

このネーミングライツ契約は施設の魅力向上とともにUSEN-NEXT GROUPのブランディングを目的に締結されたもので、新名称は「USEN STUDIO COAST」に決定。1月13日より新たな名称での営業がスタートする。このネーミングライツ契約は施設の魅力向上とともにUSEN-NEXT GROUPのブランディングを目的に締結されたもので、新名称は「USEN STUDIO COAST」に決定。1月13日より新たな名称での営業がスタートする。

ナタリーより引用

 要は、USENがスタジオコーストのネーミングライツを買った事で、会場の名称が【USEN STUDIO COAST】となります。

というお話です。

 

「それ(くらい)しか無い。」とは考えていたものの、この時点で音楽系の企業がネーミングライツを買うのは少々意外ではありました。

 

意外でもありましたし、個人的な希望としては、音楽関連以外の企業が手を挙げる事を望んでもいました。

 

会場に対してのネーミングライツというと、ヤフオクドームやZOZOマリンスタジアムなど野球場が真っ先に思い浮かぶと思いますが、ライブハウスでもしばしば販売されています。

馴染みの深いもので言うと、TSUTATA O-EASTやマイナビBLITZあたりが挙げられるでしょう。

 

いずれもキャパシティ1000人以上の大きな会場になりますが、これ、小規模会場でも積極的に営業をかけられないものかと個人的にはずっと考えていました

 

と言うのも、例えば音楽フェスなどでは場内や公式サイト、フライヤーやポスターなどのプロモーション印刷物などに企業ロゴの露出を条件に、その枠を協賛として販売しています。

 

大型フェスであれば来場者は数万人にも及びますし、プロモーション時の露出量も小規模公演のそれとは桁違いです。

しかし、年に一度の開催でプロモーション期間も限られています。

 

「小規模会場ではプロモーション効果が期待できないだろう。」

そう考えられてしまう為、やすやすとネーミングライツを販売することは出来ないことは理解していますが、ほぼ365日営業をしているライブハウスで毎日露出できるとすればどうでしょう?

 

仮にキャパ200人だとしても、365日露出し続ける事ができれば73,000人に現場でリーチが可能です。

フェスのように競合との兼ね合いや運営上の障壁も少ないので、場内でタッチ&トライなどの実施も行いやすいとも思います。

 

キャパシティ200人以下程の小規模ライブハウスにとっては、例えば年間100万円程度でも十分な運営資金になります。

365日営業&露出をしても大型フェスに及ぶ訴求力とは言えないものの、価格面で十分バリューを作る事が可能なように思えます。

 

音楽関連以外の企業が望ましいと考えていた理由については、シンプルに「マーケットを音楽関連企業のみに限定しない方が未来が明るい。」と感じていた為です。

音楽ファンにとって、新木場スタジオコーストと言えばお馴染みの会場ですし、アーティストにとっても登竜門ともいえるステータスの高い会場です。

 

例えば今回のネーミングライツがZOZOだったり日清だったり(パワステでお馴染みですね。)してくれた場合、一般企業に対してまた違ったインパクトを持ってくれたかもしれません。

スタジアムはもちろん、スタジオコーストであってもネーミングライツの価格は結構な金額だと思われます。

 

「ライブハウスとのネーミングライツ契約アリかも!?」

そんな風な印象を持ったとしても、コストで多くの企業は諦めると思います。

そこで小規模会場からのアタックです。

 

多くの一般企業の宣伝広告費からすると、例えば先に書いたたった年間100万円とその費用対効果を説明・提案する事ができれば、「え!?そんな金額で買えるの?」とさえ思う事でしょう。

 

音楽業界に長くいると麻痺してしまいますが、私たちが感じている以上に、世間一般の人々はライブハウスの事を知りません。(気にしていません。)

以前確かこのブログでも書きましたが、例えば1日のライブハウスの使用料も実際の料金以上に「高額なもの」「一般の人(企業)では借りにくいもの」と思われている事が多いと感じています。

だとしたら、ライブハウスから資料を作ってアタックする他ないですよね。

 

と、コロナショック以降、そんな話をいくつかのライブハウスの方にも話をしていたので、今回のスタジオコーストとUSENのネーミングライツ契約締結について、とても興味深いと感じたのでした。

 

「いやぁ、そんなの無理だよ。」

と言う顔もされましたし、これを読んでくださっている方でもそう思われる方もいらっしゃるとは思いますが、いつ中止になるかも分からない申し訳程度のバー営業に時間を使うくらいなら、資料を作って企業に持って行ってみるくらいしても希望は生まれても損はしないと私などは思ってしまうのですが...。

 

こんな事をあちこちで熱く説得して回っているから、煙たがられるんですけどね。苦笑

ただただ明るくパーティーしたいのだと理解はしているのですが、その場の楽しさは自分にはどうでも良くって会話やコミュニケーションには生産性しか求められない性分なので、こればかりは直す事ができずでご面倒かけます...。

 

「安西先生、熱く前向きな会話がしたいです。涙」

 

ではまた明日◎  

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