TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

ライブ配信の満足度に関するアンケート結果を受けて

f:id:TinyBicycleClub:20201208235005j:plain

「アンケート回答ありがとうございました。」by 筆者...

1週間ほど前の記事で、アンケート募集をさせていただきました。

投票にご協力くださった方、ありがとうございます。

 

以下の記事内にある通りですが、アンケート内容を簡単におさらいすると、

Q.リアルな音楽ライブと比較して、ライブ配信の満足度を表すなら以下のどれに該当しますか?

というもの。

 

この問いに対して、

  • リアル以上に満足
  • 同じくらい
  • リアルに比べ50%〜100%未満
  • リアルに比べ50%未満

のいずれかへの投票をTwitter上でお願いさせていただきました。

 

アンケート結果

結果の方はこのようなものになりました。

f:id:TinyBicycleClub:20201208214429j:plain

予想はしていましたが、【リアルに比べ50%以下】が66.7%と過半数を上回り、次いで【リアルに比べ50%〜100%未満】が29.4%、【同じくらい】が3.9%、【リアル以上に満足】は投票ナシで0%という結果になりました。

 

アンケート結果を受けての所感や考察

私の力不足で投票総数は51票と少なく、サンプルや調査として十分な数字とは言えないかもしれませんが、おそらくほとんどが私のTwitterをフォローしてくれている方からの投票だと思われますので、私に近い好みや行動範囲の"ライブ会場に足を運ぶ機会の多い方"という限定された属性の方のご意見であろうと推察しています。

 

そう考えた場合、大規模会場で行われるコンサートや、いわゆるヒットアーティストを好まれる方のマインドを掴む結果としては適切とは言い難いですが、反対に小規模ライブハウスやインディペンデントなアーティストを好み、日常的にライブハウスに足を運ぶ方のマインドはある程度反映できていると捉えています。

 

このアンケートをしたいと思った動機である

「思い出補正が前提にある場合にはそれを込みで楽しめるが、それが無いと一つ盛り上がりに欠ける。」

というライブ配信への私の率直な感想からくる

「それでみんな本当に楽しいのかな?」

という疑問に対しては、概ね私同様に十分な満足感を得られていない事は分かりました。

 

で、肝心なのは、この結果を受けて「どうしよう?」という話ですよね。

 

予算や人員などリソースが無限にあれば満足度が低かろうとも、一定の価値を作れるのであればオンラインもオフラインも両面取り組むべきとは思いますが、アンケート結果が音楽マーケット内ではニッチにあたる層の回答だと判断しているので、小規模会場でのライブにフォーカスして考えてみます。

 

アンケート募集をした記事でも書いた通り、ライブ配信は基本的にはリアルな開催以上にコストがかかります。

 

以下の過去記事でも触れた通り、配信であれば販売上限となる会場キャパシティに縛られる事がないので収益可能性としては青天井には確かになります。

インディペンデントや小規模であっても、アーティストやマネジメント目線で考えればファンの確保がそのまま収益に直結するので配信にリソースを全振りするのもアリだと思います。

 

しかし、会場や公演主催者などアーティストの収益が利益に直結しない立場となると、継続的にライブ配信のみで収益を上げる事はかなりのハードルです。

過去記事でこれも書いていますが、理由はアーティスト出演料や配信に掛かる費用という出費がある為です。

 

ライブ配信の開催そのものがオフライン以上の金銭リスクになる為、小規模な会場や主催者にとってはある種の博打でもあり、現実案としては少々考えにくいかもしれません。

 

「じゃあこれまで通り、可能な限りリアル開催に注力するしかないでしょう。」

となってしまいますが、コロナ禍においては同じ公演内容だとしても確実に動員は落ちています。

 

これに関しては抗いようがない部分だと私は判断していて、以下の記事に詳しく書いています。

但し、減少はしていても誰も会場に来なくなった訳ではありません。

今ある会場数やイベント数に対して足を運ぶ人の数が合わない。つまり供給過多になってしまっているというのが現状かと思っています。

 

その中でオフラインで公演を成立させる事ができるとすれば、顧客の奪い合いに勝つしかないでしょう。

 

思いきり原点に立ち返ってしまいましたね。苦笑

この記事でリストアップした通り、既に多くのライブハウスが閉店してしまいました。

コロナによる緊急事態宣言や営業自粛が大きな理由となるので、淘汰と言うには酷ではありますが、この閉店ラッシュは残念ながらまだまだ続くことかと思います。。。

 

これは店舗だけでなく、イベント主催者やアーティスト活動についても同様でしょう。

 

ライブ配信ではなくリアルなライブに拘り特化するのであれば、シンプルにめちゃくちゃ楽しくて刺激的な事だったり、どこかで「そのお店やイベントじゃないと満足できない。」という強みを作る他ないのでしょうね。

 

この結果を受けて、では私はと言えば、コロナ以降、キャッシュポイントはライブ以外のものにスライドさせ始めているので、私同様「リアルじゃないと満足できない。」という人がいるのであれば、仕事とは切り離して自分の幸福度の為にも「来ないと楽しめない。」という当たり前に立ち返ったリアルイベントに改めて取り組んでみても良いのかなぁと思ったりもした所存です。

 

という訳で、アンケート結果を受けての所感や考察でした。

改めてアンケートご回答くださった皆さま、ありがとうございました。

 

ではまた明日◎ 

にほんブログ村 音楽ブログへ

 

※今後新たにスタートしていきたい企画やサービス、情報もあるので、以下のLINE@やTwitterのフォローもお願いします◎