TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

東京都を対象にイベント入場者上限を再び5000人に

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ュース報道をされているので、ご存知の方はいらっしゃると思いますが、直接仕事や生活に影響の少ない方は見落としそうなニュースでもあると思ったのでここでも改めて。

 

12月23日の西村康稔経済再生担当相の記者会見で、

「大規模イベントの人数制限の上限を東京都を対象に1月11日までの間、5000人に戻す。」

との方針がアナウンスされました。

 

そもそもこの"大規模イベントの人数制限"を改めて説明すると、

【入場者の上限を5000人、又は収容人数の半分程度以内のいずれか少ない方】

このような制限が2020年7月10日から取られ、9月19日からはこの制限から『5000人』という上限が外れ、5000人以上を動員するイベントも緩やかに再開をしていました。

 

イベント入場者数制限については、当初、以下の記事に詳しく書いていますので併せて参照ください。

 

今回、再び5000人という上限に戻るのは東京都のみが対象で、理由は新型コロナ感染拡大が顕著な為となります。

 

但し、

「既に販売したチケットのキャンセルは求めず、新規販売で上限を超えないよう主催者らに自粛を要請する。コンサートなどで販売が終了している場合は、感染防止策の徹底を求める。」

という内容になっています。

 

イベント業界に明るい方であれば「あれ?」とか「お、おぉ...。」と思う内容ですね。

12月23日にこの方針を告知し要請開始で1月11日までという20日弱の期間です。

5000人以上動員を考えているイベントであれば、一般的には3ヶ月以上前からチケット販売を開始しており、その多くが既にチケットを売り切っているようなタイミングになります。

 

流石にその事は理解している事から「コンサートなどで販売が終了している場合は、感染防止策の徹底を求める。」としているのでしょう。

 

5000人以上のチケットセールスを見込むイベントを、20日弱の販売期間で実行するような主催者はそもそも存在しませんから(このご時世なら尚更)、このイベント入場者数の再制限はある種のポーズっぽくも映ります。

 

とはいえ、無意味だからやめた方が良いと言っている訳ではありません。

これは先日書いた以下のGo To イベント一時停止のもたらす効果と似ていて、「どうやらイベントに再び制限が出た。」というメッセージとしては受け取ることが出来る為、開催自粛や来場控えは一定数有無はずです。

「多くの人が一箇所に集まるのを避けたい。」

これがイベントへの入場者数制限の肝な訳ですから、結果的に開催本数や動員減少が起これば目標は達成した事にはなります。

 

まさにCDJの中止はこの流れが直撃した格好と言えるでしょう。

更に詳しくこの人数制限の該当条件を見てみると、4段階に分類する感染状況のうち、「ステージ3(感染急増)」相当以上が対象とされ、これに今回は東京都のみが該当するという事です。

 

一旦は5000人という上限は緩和され、1万人を超える規模での開催も可能になるまで前進していたイベント業界。

オンラインイベントやクラウドファンディングなど、あの手この手で必死に延命をしようとする中での再び7月の状況に後戻りです。

 

これ自体もなかなかにシビれる状況だとは思いますが、個人的には一年の区切りとなる年末にこの状況が訪れた事は、「2020年は結局、収益面だけで見ればイベント業界は何も回復ができなかった。」そんなネガティブな一年として刻まれる事になってしまい、そこにシビれてしまいました。。。

 

おそらく1月11日以降もこの制限は延長される事が予想されますし、2021年も”有観客イベント”に関しては激闘が続きそうですから、イベント業界従事者の皆様には年末年始は無理せず適度に休んでもらって、2021年を戦う英気を養っていただきたいと願っております。

 

「こんな状況では不要だ。」

と言われる方もいますし、その考え方に一定の理解はできますが、それでもライブパフォーマンスをする事も、それを楽しむ事も、決して悪いことではないと思っていますので。

 

ではまた明日◎

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