TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

「音楽文化」と「音楽業界」を混ぜない議論にするために

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日はこの後、後輩のバースデーバッシュでDJをしに渋谷に出掛けないといけないので、短めにスッキリ簡潔な記事を。

 

コロナ禍でライブコンサートを中心に不安の募る音楽業界ではありますが、SNSやニュース記事等でのコメントや議論をみていると、「音楽文化」と「音楽業界」を混ぜてしまっていると感じる事も多かったので、その使い分けなどを整理してみたいと思います。

 

 

死ぬことは起こりえない音楽文化

ウィズコロナ・アフターコロナにおける音楽業界論を語る上で、この音楽文化論が顔を出してしまうと論点がぼやけてしまいます。

 

「音楽業界の存続」を危ぶむ話と、「音楽文化の存続」を危ぶむ話では話が全く異なるからです。

 

結論を言えば、音楽文化が無くなるという事はどんな事が起ころうと有り得ません。

楽器も電気も、なんなら言語さえこの世から無くなったとしても、物を叩いたりしてリズムや音階を刻み始める人は出てくるでしょうし、そこまでは言わずともビジネスにならなくとも料理を作るのが好きな人や釣りをするのが好きな人、絵を描くのが好きな人と同じように、音楽演奏が好きな人は不滅である為です。

 

その為、業界論というマネタイズの話とカルチャーの話は、その規模などの在り方には関係しますが、カルチャーとして「音楽は不滅だ」となってしまうと議論の腰を折ることになってしまいます。

 

論点であるべき音楽業界

当たり前の話ではありますが、音楽文化は不滅な訳ですから新型コロナを受けて議論の対象とすべきは音楽文化論ではなく音楽業界論となります。

 

そんな理由から、「音楽は不滅だ」論に着地することのない、異業種のビジネスパーソンへのインタビューも行ったりもしました。

コロナによってそれ以前との音楽による収益設計は大きく変わり始めていますし、音楽業界の中には大幅な縮小を余儀無くされる業種もあるでしょう。

つまり、音楽業界に従事している人の失業が懸念される中で、それに対する未来の話をしている訳ですから、徹底的に論点はビジネス論であるべきです。

 

純粋にファンやアーティスト目線からすると、ビジネス論に終始した議論は時に大切な物をお金に置き換えられ過ぎているように感じてしまい、ネガティブな感情を抱かれるかもしれません。

もしそんな時があれば、その大切な物を提供し続けたり、アーティストの収益を確保するための真剣な想いあっての議論だと理解してもらえると幸いです。

 

最後に(まとめ)

今日はかなり当たり前でイージーな話になりましたが、案外意識的に気にしていないと音楽への想いが強いほどつい文化論が顔を覗かせてしまうものなので、今回はあえてこんなお話を。

 

本当に今のままの音楽業界の構造では「想い」や「愛」をよりどころにしていても、大資本企業以外は乗り切れませんので、これまでのビジネスモデルにしがみ付き過ぎずにクレバーに乗り切って欲しいと願っています。

業務としても同じことだけをするよりもビジネスモデルを変えながら働く方が、やりがいもあって楽しいとも思いますしね。

 

かつてのように収益的な大勝ちができるのは、これからは本当にごく一握りとなるのは間違い無いので、だとしたら死なない程度に楽しくやりがいを持って働ける方が幸福度はきっと高いのでは無いかと近年は強く思ったりもするのです。

仕事やお金で苦しむ為に生きている訳じゃありませんからね◎

 

せっかく音楽という素敵なカルチャーを好きになったのですから、楽しく行き(生き)ましょう。

 

ではまた明日◎ 

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