TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

USレーベル「カラー・レッド」が日本のアーティストへ向けたワールド・デビュー・オーディションを開始

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ンディーミュージシャンに向けた情報を本日は。

 

アメリカのデンバーに拠点を置くレコード会社「COLOR RED(カラー・レッド)」が、日本のアーティストを発掘し、同社から世界デビューを目指したリリースや展開をサポートする為のオーディションを開始したそうです。

 

今日はこのオーディションについての情報共有に、ちょっとした私見も添えてお届けいたします。

 

受ける受けないはアーティストそれぞれが決めるべき事なのでそれはさておき、音楽アーティスト活動をされている方にとってマイナスになる情報では無いと思いますので、最後まで目を通していただければと思います。

 

 

COLOR RED(カラー・レッド)について

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FUJI ROCK FESTIVAL出演2回、来日公演5回を誇るThe New Mastersoundsのリーダー兼ギタリスト=エディ・ロバーツが、TuneCoreやCD Babyなどにプログラマーやプロジェクトマネージャーとして関わったザック・ブルーム、現オペレーション・マネージャーのニック・ハウチェンスと出会い2017年に3人て"カラー・レット"を設立。

近年、デンバーーは素晴らしいミュージシャンが世界中から集まりだし、新たな音楽ムーブメントの中心になりつつあります。

カラー・レッドはそのデンバー・シーンをリードするレーベルとして本国でも人気急上昇中で、そのレベルの高い音楽性とミュージシャン・ファーストの姿勢が音楽ファンやアーティストから支持されています。

このような「魅力あるローカル・パワーをアメリカ以外でも共有したい」と早い段階から構想を持ち、着々と全世界展開を目指してきました。

 

そして、このたび日本での展開を本格的に始動させるにあたり、長年の実績と名声を併せ持つ音楽プロデューサー、リー・ポパを当プロジェクトの責任者へ抜擢し、日本を単にマーケットとしてみるのではなく、クリエイティブ・センターのひとつとして機能させ、日本発の音楽作品やミュージシャンをグローバル・マーケットへ送り出すことも大きな目的としています。

-以上本オーディションのプレスリリースより-

 

COLOR RED CHALLENGE ワールド・デビュー・オーディション

オーディション概要

  • 音楽ジャンルは何でもOKです。ロック、ポップス、パンク、メタル、フォーク、ジャンル、ソウル、ファンクなどどんな音楽スタイルでも応募が可能です。
  • ヴォーカルの有無はこだわりません。ただし、打ち込みやプリセットを排除した生の演奏が可能なアーティストが対象です(バンド編成ではなくソロ・アーティストでも応募可)。 
  • 2020年9月1日から15日までに、応募サイトから音源(mp3)または音源を伴う映像のYouTubeリンクを提出してください。

詳しくは https://color-red.jp/pages/challenge

 

【オーディションの目的】

世界へ羽ばたく可能性を秘めながら、そのきっかけをつかめていない日本のアーティストを発掘し、COLOR REDから世界デビューを目指します。

 

  • 優勝者へ、COLOR REDがプロデュースするアメリカでのアルバム・レコーディングと国内外のフィジカル/デジタル配給などを提供します。
  • プロモーションはアメリカや日本のプロフェッショナルなスタッフと優勝者とのあいだでミーティングを重ね、売り出し方や継続的な施策を決定します(日本での展開も強力サポート)。

 

<未来のビッグ・アーティスト>がこのオーディションに応募してくれることを期待しています。私たちは日本の素晴らしいアーティストの後押しをし、世界中の人たちを前にしたステージへ立たせてあげようと思います」 リー・ポパ

プロデューサー、Lee Popa(リー・ポパ)について

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80年代にUSパンク〜ハードロックバンドのヴォーカル&ギターを担当しエピック・レコードからメジャーデビューした経験を持ちます。

90年代初頭からプロデューサーやエンジニア、ツアー・マネージャーとして活動し、Red Hot Chili PeppersやMinistry、Killing Joke、Living Color、Phantom Planet など数多のバンドと仕事をし、日本では2019年にThe Bo-Peepsをプロデュースしました。

-以上本オーディションのプレスリリースより-

 

カレー・レッド・ジャパンについて

カラー・レッドの日本支部としてアルバムなどの作品の日本流通やプロモーションを担当しています。

また、日本独自コンテンツである『COLOR RED CHALLENGE ワールド・デビュー・オーディション』や『カラー・レッド・ラジオ』なども制作しています。

 

公式サイト:https://www.color-red.jp
Facebook: https://www.facebook.com/Color.Red.Japan
Twitter:https://twitter.com/ColorRedJapan
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC6zwfou1fr0t9ivFbxAIQTA

 

【カラー・レッド・ラジオ】
カラー・レッドが保有する魅力的な音源を紹介すべく日本から発信する、現在世界16局で放送中のラジオ番組です。日本では毎週月曜日25時、調布FM(83.8Mhz)から放送中です。

番組ホストDJはマルチ・プロデューサー、マイク・ロジャースが担当しています。

 -以上本オーディションのプレスリリースより-

  

応募検討に際して

応募方法については9月15日までにYouTubeリンクかMP3音源を送るのみとなるので、他の多くのオーディションと大きな違いは無いかと思います。

 

応募メリットとしては、アメリカでのレコーディングと音源の配給の提供が目立ったものとして挙げられます。

 

ジャンルは不問との事ですが、レーベルのテイストから察するに、商業性よりもまずは音楽性を優先して選考が行われるタイプのオーディションかもしれません。

 

このブログは、音楽業界を志したり既に働かれている方、ミュージシャンやそのファンに向けて、「これまでの20年で得た私の知見を共有する事で少しでもお役に立てれば。」という趣旨で書き続けています。

 

本オーディションの情報は、長く交流をさせていただいている先輩からいただいた情報となるので良質な施策になるとは思いますが、一応そんな趣旨もあってのブログなので、ここからはしっかりと私見も書き添えていきます。

 

前提として、あくまでも私個人の理想や経験則からくる極私的な考え方を言いますと、基本的にはあまりオーディションでアーティストを選定するという方法を好んではいません。
 

理由は複数ありますが最も大きなものは、

「アーティストの発掘・育成を仕事として行うのであれば、応募ではなく自ら見つけ出し、自分の目や耳だけを頼りに発掘すべきでは?」

 という気持ちが消えきれない為です。

 

しかしながらライブハウスに出演をしたりするよりも、オーディションへの応募を足がかりとして考えるアーティストは今でも多く存在しますし、オーディションそのものをオープンにしてプロセスを見せる事でプロモーションを兼ねることにもなるので、上述のような自分の理想とは異なる引っ掛かりがあるというだけで、それが絶対に悪い事とは思っていません。

(一般投票を行うとなると8割くらいのネガティブ感情は出てしまいますが、それもやはりプロモーションとしての効果やコスパは良く、アーティストに還元できる部分もあるので否定はしきれません。)

 

しかも今回については海外レーベルを主体に置いた施策ですので、(ネットを含め)足で探して、自分の目と耳で判断しろというのは少々酷でしょう。

 

と、私なりの理想や思想、培ってきた信頼などの大切に守りたい事も幾ばくかある為、一応そんなスタンスだけは書かせていただきました。

 

アーティスト側も同様に、「オーディションは好まない。」という意見をこれまで多くのアーティストから数えきれないくらい何度も直接聞いてきました。

 

ただこれって、リアルな日常で出会うのか、出会い系アプリで出会うのかの違いのようなもので、

「相手がどんな性格やルックスでどんな将来感を持った人なのか。そもそも本当に自分の事を好きなのか。」

が後者だと掴みにくいだけで、その確認さえしっかりとできれば結果に違いは無いのかもしれません。

 

印象的に後者はお金目当て・体目当てな感じがするのもそんな理由かと思います。

オーディションを好まないアーティストが多いのも、これと同じ印象を受けるからのようにも感じます。

 

問題は、自分(達)と合う考え方やビジョンを持っているのかだったり、自分(達)の持っていない能力で活動サポートをしてくれるのか、自分(達)の音楽を好きでいれくれるかなどの見定めです。

 

私が書くまでもなく、音源制作にかかる費用や手間というのは全てDIYでやるには負担が大きく、これをサポートや肩代わりしてくれるというのはアーティストにとってはメリットです。

頼ったり任せられる部分は他者に投げてしまって、自身は創作だけに集中できるのならそれはそれでベストでしょう。

 

なので、アーティストにとっては、”見定め”さえ気をつければ、メリットはあってもデメリットは少ないのがこのようなオーディションだと言えるのかもしれませんし、「他人が自分達の音楽をどう感じるのかを確認する機会」くらいの感覚で応募をするのも悪く無いかもしれません。

 

最後に

ニュースブログでは無いので、プレスリリースとして届くような内容のものはこのブログでは掲載しないようにしていましたが、今回は役立つ部分があるようにも感じたので「現在このようなオーディションが応募受付中です。」という情報に私見を添えてお届けしてみました。

 

新型コロナウイルスにより、音源をグローバルに展開する流れは一層高まるでしょうし、活動を行いにくい現在において、このようなオーディションが活動好転のきっかけになる場合もあるかもしれません。

 

昨日ちょうど、完全自主制作で異例の大ヒットを遂げた瑛人「香水」による、業界やシーンのゲームチェンジへの淡い期待も述べましたが、ブレイクのきっかけはどこに転がっているか分からないとはいえ、動かないと起こり得ないのは間違い無いでしょう。

仮にこの記事がきっかけで本オーディションに応募して通ったけど、もしも不満や思うような結果には至らなかったという事があれば、ご連絡さえいただければ私の方でもサポートをさせていただく構えではいるようにしますので、どしどしぶつかってきてください。
 

ではまた明日◎ 

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