TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

海外アーティストはソロアクトメインのSUPERSONICと、国内アーティストのみのフジロック

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回の投稿から間が空いてしまいましたので、 リハビリがてらにシンプルなお話を今回は。

 

本日、SUPERSONIC 2021の追加アーティスト発表がありましたね。

追加内容は石野卓球、SKY-HI、NiziUと国内アーティストでした。

 

なので、今回の発表で気になった事ではないのですが、サマソニ(つまり今年でいうSUPERSONIC)のラインナップの核となる海外アーティストについて、コロナの影響を感じずにはおれない点がありますもので、その点をお話していこうと思います。

 

まずは今日発表された現時点でのSUPERSONICのラインナップを改めて見てみましょう。

ZEDD、ALAN WALKER、NICKY ROMERO、CLEAN BANDIT(DJ SET)、AURORA、KYGO、STEVE AOKI、R3HAB、DIGITALISM、FRANK WALKER、きゃりーぱみゅぱみゅ、石野卓球、SKY-HIといった顔ぶれがアナウンスされています。

 

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、ソロアクトか2人組のDJアクトがほとんどとなっています。

今日発表されたNiziUではじめて3人以上のアクトがアナウンスされた格好です。

 

今日の発表以前のラインナップを見て私が思っていたのは、

「海外アーティストに関してはバンド編成のような大所帯は控え、DJアクトを中心とした小規模編成主体のラインナップになるのかな?」

というものでした。

 

理由はもちろん、新型コロナ感染対策になるでしょう。

それと共に、一行人数をミニマムにするコスト削減という事もあるのかもしれません。

(海外から来日する出演アーティストの場合、移動や宿泊費用は基本的には主催者負担となりますので。)

 

とはいえ、シンプルにまだEDM派生のDJアクトは人気や動員力も十分にありますし、CLEAN BANDITがDJ SETなのは過去も既にそうでしたので(確かメンバーの何人かが「ツアーはもうやりたくない」と言ってたような気がしますが。)、うっすらと「でもたまたまミニマムなアクトが序盤の発表になっただけかな?」という可能性も持っていました。

 

今の所(というかマリンスタジアムのみなのでそろそろ打ち止めですかね。)、海外アーティストだけでなく、国内アーティストもソロアクトになっていますが、国内アーティストもこのまま2人以下など小規模編成のアクトが続くのかという点が、今回私が気になって取り上げたテーマとなります。

 

「いや、NiziUいるじゃん!」

と思われるかもしれませんが、NiziUについては大所帯にはなりますが、ここはチケットセールス上の勝負どころかと思いますので、あくまでイレギュラーな立ち位置だと私は考えています。

 

既に日本でも複数の音楽フェスティバルが開催されており、それらではバンド編成のアーティストも出演しています。

なので、複数人編成のアーティスト出演に対して、世論からネガが飛んでくるということは少ないように思えますが、前回の記事でも触れたロックインジャパンの中止など、また風向きに変化は感じますので、場合によっては国内アーティストに関してもDJなどソロアクトやユニットが多めになるのかもしれません。(繰り返しになりますが1ステージっぽいので以降追加はあまり無いような気もしますが。)

 

一方、夏フェスを代表するもう一つの大型フェス「フジロックフェスティバル」は、編成こそ大規模編成のアクトも多数ラインナップされていますが、海外アーティストの出演は無し、加えて酒類の販売は行わず場内の飲酒は禁止という形を取っています。

 

両フェス共に、海外アーティストをヘッドライナーや主要な出演スロットに据え、アイデンティティを海外ラインナップに持ったフェスティバルです。

 

先んじて発表を行なっていた今年のフジロックの国内アクトのみのラインナップからは、開催への気概をヒシヒシと感じると同時に、純粋なファン目線としては正直なところ「是が非でも行きたい!」とまでは感じにくいものがありました。

 

そしてSUPERSONICからは、海外アーティストをアイデンティティとしたフェスである事に挑んだチャレンジングな気概をヒシヒシと感じました。私の場合は海外に好きなアーティストが多いので、行きたいのは正直なところ、こちらです。

 

私がどちらに食指が動くかは単に好みの話でしかないのでどうでも良い事ですが、肝心なのは「無事開催を行い終えられる選択をする事」です。

その為に選んだラインナップ上の縛りなはずですから、どちらも英断であり、どちらにも無事開催を果たして欲しいと思っています。

 

今回ここでテーマとしたかったのは、フジロックは海外アーティストの招聘を諦めるという選択を、SUPERSONICは(これはおそらくでしかないですが)海外アーティストを呼ぶ為に編成のミニマムなアクトを中心にするという選択をした上での開催に向けた動きを見せているという点。

 

今日のSUPERSONICの発表に関するTwitter上の意見を見ていたら、やはりまだ

「こんな時期なんだから...」

といった投稿も散見したので、

「いやぁ、これだけ通常の開催から譲歩した内容にしていてなお、そんな事を言いますかね...。」

と、そんな気持ちになり、このようなテーマで書いてみました。

 

この数週間の感染拡大を見ていますと、オリンピック強行のツケをオリンピック後に一気に集客ビジネスが払わされそうな気もしなくもないので、今は何よりその点が心配ですかね...。

 

このブログの記事を複数読んでくださっている方からすると、しばしば私が矛盾したことを書いているように感じているかなとも思ったので、最後に改めて私のスタンスを。

 

音楽フェスやコンサートについてのこのブログで書いている感情面の記述は、"個人的な心情としては"というもので、シビア&ドライに考えると、前にも少し書きましたが今は開催を無理にしないほうが産業全体としては息が持つようにも感じています。(音楽に限らず、コロナ収束を最優先にしないと、延々とこの状況を政府から強いられるように思えるので...。)

 

なので、一言でいうと「やらないでも潰れないならやらない方が得策のようには考えているけれど、やらないと潰れてしまうならやれる範囲内で開催をして延命して欲しい。」という難しい気持ちなことをご理解とご容赦いただきお読みいただけると幸いです...。

 

書き出しはシンプルなお話をと言っておきながら、難しい話に着地してしまいました。

 

ではまた◎ 

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