TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

ライブハウスの感染対策への取り組みの素晴らしさ【コロナ禍】

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「外出、してますか?」

長嶋茂雄っぽく書き出してみました。(寝起きなもので面白くないのはご勘弁を。苦笑)

 

私は8月に入り、週1or2回ペースで電車に乗り街の練り歩きを再開しました。

と言っても自分の意思で強く外出を控えていたというよりも、外出をしても誰も何も行っていなかったですし、在宅ワークが性に合い過ぎていてステイホームがむしろ楽だったという理由が大きいです。

 

外出再開は、自分の周囲が活動を再開した事により、お誘いを受けるようになったという事になるのですが、それが私の身の回りだと8月入ったあたりだったという訳です。

 

そのお誘いのほとんどが、ライブハウスやDJバー的なお店での催しです。

そこで行われていた新型コロナウイルス感染対策への努力に私は胸が熱くなっています。涙

 

このブログでも

「ライブハウスは他業種に比べても対策は徹底している。」

と何度か触れていましたが、私は音楽好きで仕事にもしている立場なので、具体例を挙げないと単に擁護しているように伝わってしまう事もあると感じ、今回は私が見た範囲でのその具体例をご紹介していきたいと思います。

 

 

ライブハウスの強い対策意識の理由

国内で最初のクラスター源として報道をされたのが関西のライブハウスでした。

まだどのようなウイルスかも分からず、対策方法も決めあぐねている時点だった事もあり、「ライブハウスはクラスター源だ!」という結果のみが先行したネガティブな意見や感情を多くの人に与えました。

 

ライブハウスは大音量を出す都合上、防音のために密閉された空間です。

加えて都内だと路面ではなく地下や空中階に店を構える事がほとんどで、興味がない人にとってはその存在が視界に入りにくい業態のお店だとも思います。

そこに出入りする人間も、バンドマンやラッパー、DJと、親御さんであれば自分の子供が出入りしたら眉をしかめるであろうヤンチャ感があるでしょう。(徐々にそのイメージは払拭しつつある傾向でしたがそれでも今尚)

 

場所も視界に入りづらく閉ざされた空間でヤンチャな人が出入りする。というそもそものネガティブイメージも手伝い、もしくは全くその業態を知らないという多数派にとっては、

「それ見た事か!」

あるいは

「よく知らないので発言も擁護もできない。」

にスタンスが二分する程度で、擁護に回ったのはライブハウス関係者や出入りをするお客さん程度だったように感じています。

 

次第に新型コロナがどのようなウイルスかが見え始めると、三密というワードと共に、「やっぱりライブハウスは危険だ!」と多数派を後押しする格好で批判の声は更に高まりました。

 

ライブハウスは営業の申請・認可上は飲食店になります。

現金商売とも呼べる、店を開ける事でその日の収益を立てそれを繰り返しているので、営業が止まるとそのまま収益も止まります。(大きな会場は使用料を後日精算する場合もありますが)

 

他業種のように数ヶ月後に入金があったり、オンライン上での物品販売や作業コストを提供して収益化する事ができません。

 

今現在もライブハウスの営業再開を快くは思わない方は多いと、おそらく大半のライブハウス関係者も私も感じています。

 

しかし、上述の理由からも長期の営業自粛は経営的死活問題で、”申し訳なさそうに”営業を再開しているように私の目には映っています。

まずこの申し訳なさそうさが胸が痛いです。悪いことはしていませんからね。。。

 

こういった理由からくる世間のライブハウスに対する目の厳しさ。

クラスター源になってしまった時のライブハウスへのバッシングの厳しさを幾度か目にしてしまった事はただただ恐怖だと思います。

加えて、小規模ライブハウスはビジネス目的というよりもカルチャー愛に支えられている面も強いので、ライブハウスカルチャー継続のためにも、まず自分の店では不用意なクラスターを引き起こさないという意思も感じています。

 

その感染対策内容は

まず、私が8月に入り出入りをした会場は7店舗になるのですが、いずれもライブ演奏は行わないバー営業でした。(BGM的にDJがいる事が多かったです)

 

入店時に感染対策として行われていたものは以下の5つでした。

  • アルコール消毒(スタッフ立会いのもと)
  • 検温
  • マスク着用
  • 接触確認アプリCOCOAのダウンロード
  • 氏名・メールアドレス・住所の記入

上の3つは出入りした全ての店舗で、COCOAのダウンロードは1店舗のみ、氏名等の記入は3店舗で受けました。

 

入店後に感染対策として取り組みを実感したものは以下。

  • 入り口や窓などの開放
  • 消毒液の設置
  • ドリンクカウンターや受付にアクリル板やビニール幕の設置
  • 来場者間の間隔の指定

店内での対策については、お店側からいちいち説明を受ける訳ではないので、おそらく他にも私が気が付いていない対策があると思いますが、わかりやすいものでこのあたりでした。

最後の来場者の間隔についてのみ、細かな指定があったのは1店舗で他はある程度来場者同士の倫理観に委ねている印象でした。(居酒屋のように座席指定ではないので物理的に間隔の指定はできないとは思いますが。)

 

内容もさることながら、検温がオートメーション化している店舗や、消毒液も手を触れてポンプをプッシュする必要の無いようにセンサー型のものを導入している店舗、中には換気システムに大きな費用を割いて設置している店舗もありました。

 

私の最大の胸熱ポイントはココで、数ヶ月営業を自粛した小規模店舗というのはおそらく他業種や会社員の方が想像する以上に資金的に困窮しています。

そんな中で、「これいくら掛かったんだ。。。」という対策設備投資を見ると、店内で全スタッフに膝を付き一礼したい気持ちに襲われます。

 

他業種との感染対策の差異

というのも、ライブハウスだけでなく、一般の居酒屋やラーメン屋などの飲食店にも何度か出入りをしたのですが、感染対策らしきものはゼロという店舗もありました。

大半は、消毒・マスク着用程度で、大規模の居酒屋チェーンでも検温があれば良い方で、座席間隔もこれまで通りというお店もザラでした。

 

近所のローカルな商店街の対策が甘いのはある程度見てはいましたが、久しぶりに繁華街で見た多くの業種の感染対策は少々拍子抜けするものだと感じたのです。

 

そもそも、久しぶりに駅に行き電車に乗った際には、普通に乗車率100%を超える事もありましたし、券売機付近に消毒液が設置されているのも見かけませんでした。

消毒液を置いても使わなければなんら意味は無いのですが、コロナ感染対策ってもはや、"感染対策"というよりも"道徳やマナー"みたいなものだと思っているので、効果ではなく姿勢を示すことが企業として必要かと私は思ってたので驚きました。。。

 

私が出入りしたライブハウスだと、入店時に消毒液に気がつかずに入ってしまうとスタッフが「あ、消毒を!」と追いかけてくるくらいだったので、とてもギャップを感じたのです。

 

困窮する予算内でも、求められる以上の感染対策や設備投資をするライブハウスを目の当たりにし、反対に申し訳程度の対策で営業を続行するいくつかの他業種を見て、

「もうちょっとライブハウスの努力に目を向けてやってくださいよ。。。」

と思ってしまうのも、やっぱり私の贔屓目なのでしょうか、、、

 

最後に

出入りしたライブハウスやクラブについては、店舗名を伏せた状態では私がライブハウス可愛さに対策内容を盛って書くこともできてしまう為、その対策内容の素晴らしさを主張するにはいささか説得力に欠けてしまうとも思います。

 

今回は特に「店舗名出しても良いですか?」などと交渉さえしていませんが、それは以前、以下でも触れた外部記事作りの際に「今はお答えできずで。」と多くの店舗にNGを受けた経緯もあった為です。

悪いことをしていなくても、それほどにライブハウスがコロナに触れる事がナーバスである事を理解しました。

改めて超絶対策をしているお店などにその内容などを伺ってもみたいですが、このアンタッチャブル感の中でそれは叶うのでしょうか。。。

 

という訳で、明日はまた渋谷のDJバーに行こうと思っています。

自宅も最高ですが、ライブハウスやクラブはやっぱり刺激があって楽しいのです◎

 

ではまた明日◎ 

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