TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

サブスク型音楽ストリーミングサービスの比較やおすすめ

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日は、ストリーミングによって音楽業界の売上が今後上昇するというゴールドマンサックスのリポートについて触れました。

引き続き的に今日は、

「では音楽ストリーミングにはどんな種類があるの?」

というお話で、その種類や比較、おすすめなどをまとめてみたいと思います。

 

 

サブスク型音楽ストリーミングサービスについて

サービス概要

音楽ストリーミングサービスは、音源データをダウンロードするのではなく、インターネット上に置かれた楽曲データにアクセスすることで音源を再生し聴くことができる(ストリーミング)音源配信方式となります。

 

毎月定額料金を徴収し、この配信サービスを提供するビジネスモデルをサブスクリプション(通称:サブスク)と呼び、CDなどパッケージ販売や音源データのダウンロードに代わり、現在の音源提供の主要ビジネスモデルとして広がりを見せています。

 

音楽ストリーミングのメリット・デメリット

メリットとは

1990年代後半に台頭・普及が始まったMP3などの音源データを一曲・アルバム単位でダウンロードする"デジタル音源販売"と異なり、データにアクセスをする事で楽曲を聴く事ができる為、パッケージはおろか、データさえユーザーは所有の必要がありません。

 

例えば、爆発的なヒット商品となっていたiPodの場合には、聴きたい楽曲をダウンロードしたりiTunesへ取り込む必要があり、その際にはデバイスの容量制限が発生します。

(多くのストリーミングサービスでは、個別に楽曲をダウンロードする事も可能です。)

 

ストリーミング形式とする事で、通信環境さえあれば制限なく楽曲を楽しむ事ができる点が、ストリーミングの最大のメリットと言えるでしょう。

 

加えて、サブスクリプション形式での利用となる為、再生回数を問わず定額かつ低価格(現在は大半が1000円未満)でサービスを利用できるという料金面でのメリットも大きな魅力です。

 

デメリットとは

PCやタブレット、スマホなど使用する端末のデータを圧迫しないという点は大きな魅力ではありますが、代わりに通信量が発生します。

その為、契約している通信環境に制限のある場合には、この通信利用量の圧迫が起こる事になります。

 

また、インターネット上のデータにアクセスをするという性質上、個別にダウンロードをした楽曲を除けば、オフライン環境でサービスを受ける事ができません

ダウンロードをしている場合においても、定額利用サービスを退会した際にはその楽曲を聴く事ができなくなります。(ダウンロードをしても完全に所有したとは言えないという事ですね。)

 

近年ではその数は減ってはきていますが、ストリーミングサービスに楽曲を配信(登録)していないアーティストも存在する為(日本では特に)、一部聴くことのできないアーティストや楽曲が存在する点もデメリットになります。

 

個人的な余談になりますが、私の場合はかつてレコードマニアでもあったので、例えば7inchレコード数枚で解散してしまったようないわゆるレア盤やマイナーバンドの楽曲を好む面もあり、そういった楽曲がなかなかストリーミングサービスでは聴く事ができない点は非常に物足りなく感じてしまう事があります。

 

音楽ストリーミングサービスの種類

次に、サブスク型の音楽ストリーミングサービスにはどのような種類があるのかを見ていきましょう。

 

日本においては、2015年にLINE MUSIC、AWA、Apple Musicがサービス提供を開始したことを皮切りに、現在多くのサービスが乱立する戦国状態となっています。

  1. LINE MUSIC
  2. AWA
  3. APPLE MUSIC
  4. Spotify
  5. Rakuten MUSIC
  6. YouTube Music
  7. Amazon Music
  8. KKBOX
  9. RecMusic
  10. DEEZER HiFi
  11. mora qualitas

いずれも月額は1000円未満(大半が900円代)と非常に低価格です。

 

これだけ多くのサービスが乱立している事から、このブログでも以下の記事などで幾度か書いている通り、

「現在はまだ、乱立状態による低価格での顧客の奪い合い状態なので、3〜5社程度まで絞り込まれた際に、月額料金も現在の金額より引き上げが起こるはず。」

と私は推測しています。

 

サービス比較やおすすめ5選

これだけ多くのサービスがあると、

「どのサービスを利用したら良いのか分からない。」

と感じる方も多いと思いますので、今回はおすすめのサービスを5つに絞り、それぞれの比較を交えてご紹介していきます。

 

LINE MUSIC(ライン・ミュージック)

music.line.me

  • 運営:LINE MUSIC株式会社
  • 月額:960円(学割プラン480円)
  • 無料期間:3ヵ月(初回登録時)
  • 曲数:6,000万曲

音楽ストリーミング・アプリとしては、日本国内トップのダウンロード数を誇る最王手の一つと言えます。

運営母体がLINEという事で、LINEアプリ上で楽曲をシェアできたり、無料通話の呼出音や着信音に楽曲を設定する事も可能です。

 

企業イメージもあってか、ユーザー比率は若年層が多く、プレイリストについては日本国内の音楽に強い印象があります。

 

Android端末では、月額500円(学生300円)で月20時間まで再生可能な「ベーシック」プランも用意されています。

 

AWA(アワ)

awa.fm

  • 運営:AWA株式会社
  • 月額:980円(学生プラン480円)
  • 無料期間:実施中キャンペーン等により随時変更
  • 曲数:7,000万曲

サイバーエージェントとエイベックス・デジタルの共同出資によって設立されたAWA株式会社運営。

UI(ユーザーインターフェース)や機能面において、スタリッシュなイメージを持ったサービスです。

 

「LYRIC DIVE」なる楽曲に合わせて歌詞をアニメーションさせる機能や、スマートフォンをかざすだけで楽曲を特定する「音楽認識」などが大きな特色として挙げられます。

 

洋楽・邦楽のバランスも良く、比較的万人向けのサービスと言えるかもしれません。

 

APPLE MUSIC(アップル・ミュージック)

www.apple.com

  • 運営:Apple Inc.
  • 月額:980円(学生プラン480円)
  • 無料期間:3ヵ月(初回登録時)
  • 曲数:7,000万曲

Spotifyとトップシェア争いを繰り広げている業界最王手サービス。

Apple社による運営の為、iPhoneをはじめとするiOSデバイスを使っている方には特に相性の良いサービスと言えます。

 

ユーザーの好みを反映したおすすめ曲を表示する「For You」機能や、似た楽曲を流し続ける「ステーション」機能など、レコメンド機能に定評があります。

 

また、Apple Musicに加え、Apple TV+、Apple Arcade、iCloud ストレージがワンパッケージとなり月額1,100円で使える「Apple One」のサービスも今年スタートしています。

 

Spotify(スポティファイ)

www.spotify.com

  • 運営:スポティファイジャパン株式会社
  • 月額:980円(学割プラン480円)
  • 無料期間:3ヵ月(初回登録時)
  • 曲数:5,000万曲

全世界で有料会員は1億人以上、フリープランを含めると2憶4000万人を超えるスェーデン発の世界最大の音楽ストリーミングサービスです。

 

UIも非常に見やすく、プレイリストの充実ぶりが特徴と言えます。

特に、国内・海外問わず、インディーアーティストやネクストブレイク・アーティストのフックアップにも強く、新しい音楽との出会いを求めるコアな音楽ファンには最適なサービスです。

 

Amazon Music(アマゾン・ミュージック)

www.amazon.co.jp

  • 運営:Amazon.com
  • 月額:Prime Music 500円/Music Unlimited 980円/HD 1,980円 ※学割・プライム会員割引有り
  • 無料期間:30日間(Prime Music/HD)、3ヵ月(Music Unlimited )
  • 曲数:6,500万曲 ※Prime Musicは200万曲

無料プランに加え、「Prime Music」、「Amazon Music Unlimited」、「Amazon Music HD」の4種類から選択する形でサービス提供されています。

 

「Prime Music」はAmazonプライムに会員登録していれば追加料金なしで利用可能となりますが、曲数は200万曲と少なめ。

「Amazon Music Unlimite」は6,500万曲が聴き放題となる「Prime Music」の上位サービスです。

そして、これまでの2倍以上のビットレートとなる高音質ハイレゾ音源を聴くことができる「Amazon Music HD」も昨年より追加となりました。

 

最後に(まとめ) 

今回は今後更なる拡大が期待されるサブスク型音楽ストリーミングサービスについて、各サービス紹介などをまとめました。

料金や楽曲数などの数字は今日現在のものとなり都度変動はあるかと思いますので、ご利用の際には個別にご確認の上、契約・登録をお願いします。

 

私個人としては、自分の趣向とプレイリストの相性からSpotifyを最も利用していますが、未来予測的にはAmazonやAppleなど他サービスとのパッケージ化を可能とする音楽専業以外の会社が運営するサービスがシェアを拡大するのではないかと考えています。

(またはいずれかを買収したコングロマリットが出てくればそこが伸びるか。)

 

という訳で、みなさま引き続き楽しい音楽ライフを。

 

ではまた明日◎

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