TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

ボヘミアン・ラプソディを観まして【映画】

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またもレイバンの無駄遣いをする筆者...

「お前、音楽の仕事している人じゃないのかよ!」

とツッコミが入りそうで戦々恐々としておりますが、昨晩、今更ながら映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観まして。

説明不要かとは思いますが、ロックバンドQUEEN(クイーン)の伝記映画ですね。

 

2年前の大ヒット映画ですし、ここで私が取り上げるまでもないでしょうから、心の中で「楽しかった◎」で済ませれば良いかなとも思っていたのですが、サクッと少しだけ書く事にしました。

 

今日もこの後、DJをやりに出かける予定が入っておりまして、サクッとした物を書くには塩梅も良いかというオトナの事情もございまして。。。

 

と言っても、特に書きたいこともない中で、穴埋めに無理やりブラインドタッチをキメている訳ではありません。

グッと来るものもありましたし、刺激にもなりましたし、何より、エンタメとして直球で楽しめました。

 

年々その傾向は薄れてはいるのですが、それでも割と大ヒット映画をスルーしてしまうタイプの人間でして、加えてそもそも映画館には滅多に足を運ばないので、観よう観ようとは思っていたのですが、見事に見逃しておりました。。。

 

当時、映画を観たという人からも「良かった」という感想は幾度か聞いたものの、具体的な内容については特に話を聞いた事がなかったので、前情報もないまま、「お、アマゾンプライムで観れるじゃん!」と夜な夜な観てグッときていたという訳です。

 

 

バンド結成から「キラー・クイーン」の大ヒット

物語は1970年のQUEEN結成から1985年に行われたチャリティーコンサート「ライブエイド」出演までを描いた伝記物。

 

序盤は結成から「キラー・クイーン」の大ヒット、ヒットに伴うレコード会社との契約を巡るやりとりなどが主体となり、ストーリー的にはかなりありがちなもので、「あれ、あまり面白いと思えないかも...。」と一抹の不安がよぎりました。

しばらくは内容よりも「このフレディ役の人、良く見つけてきたなぁ。」などと別のことに気がいってしまう有様で。。。

 

何より、クイーン(特にフレディ)の天狗感やレコード会社への態度の描写が、私にとってはあまり気分の良いものとして観る事ができませんでした。

気持ちの部分では、むしろああいった振る舞いに惹かれるところはあるはずなのですが、どうしても職業柄、「おいおい、もうちょっとレコード会社に感謝しようよ。。。」と悲しい気分になってしまったのです。

 

時代が当時と今とでは大きく異なるので仕方がないのですけどね。汗

 

フレディのセクシャティとソロ契約

物語の序盤からメアリーという女性の恋人のいたフレディでしたが、自身がバイセクシャルであると彼女にカミングアウトをします。

しかし返す刀で「あなたはゲイよ。」と指摘し、中盤はフレディのセクシャリティに纏わる葛藤が描かれています。

 

加えてバンド内での不和やフレディのメンバーへの相談のないソロ契約などにより孤立し、その孤独やそれを紛らわす為のアルコールやドラッグに溺れていく様も、フレディの葛藤を分かりやすく伝えながら描写していきます。

この辺りは、フレディをヒールにする事なく感情移入できるように構成されていたので、観ていて引き込まれるものはありました。

 

そして、恋人だったメアリーが新たな恋人との間の子供を妊娠したことや、彼女から「あなたはここにいてはいけない。家族はクイーンよ。」と諭され、バンドメンバーへの謝罪と復帰を申し入れをします。

戸惑いや難色を示しながらもフレディを再び迎えてクイーンは再始動。

ライブエイドへの出演も熱望し出演も決定します。

このライブエイドへの出演を控える中、フレディのHIV感染が発覚し、メンバーにだけその事を伝えます。

 

この謝罪からHIV感染の報告までのあたりは直球で熱いものがあり、かなりグッと来るものがありました。

 

ラストのライブエイドでのカタルシス

で、最終章となるライブエイドでのクイーンのパフォーマンス。

 

ここまで、物語のほぼ全てはフレディやメンバーにとって万事快調という内容では描かれてはいません。

フレディに至っては、ようやく心を入れ替えバンドの元に戻る事ができた矢先のHIV感染という不条理の中で迎える大舞台。

 

ライブエイドでの演奏シーンは、2時間強の映画の中でのラスト15分〜20分程度の短いものですが、全てはこのシーンでのカタルシスの為に構成されていたのでしょう。(映画というエンタメとしては。)

 

ここでのカタルシスをより強く感じる為にも、「映画館で観るべき!」という論調が多く見られたのでしょうし、「家で観てしまってすみません。。。」と私は平身低頭謝りました...。

 

最後に(まとめ)

序盤は分かり過ぎて逆に気持ち良く観れない部分もありましたが、ラストのライブエイドでこの映画への印象全てを引っくり返されました。

とんでもなく爽快で感動的でしたから...。

 

また、フレディが亡くなるところまでを描くのではなく、ここで終わらせているのが何より秀逸ですよね。

 

「音楽が最高!」

とだけは色々聞いていたので、もっとライブシーンばかりの映画なのだと勝手に思ってしまっていましたが、想像以上にストーリーをしっかりと描いていて、それでも結局は音楽の力だけで映画を傑作として成立させている凄みを感じまくりました。

 

バンドの道程がどうとか、フレディやメンバーの葛藤がどうという事ではなく、観た人全てが「クイーンすげー!」に帰結するとでも言いましょうか。

 

そんな感じで、大今更の映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観ましてその所感という雑記でした。

 

ちなみに、アーティスト(クリエイター)・ストーリーものだと、マルタン・マルジェラの『ウィ・マルジェラ』やバンクシーの『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』あたりもアマゾンプライムで観れるものではかなりグッと来るのでよろしければ是非◎(やる気がみなぎります◎)

 

また、過去にはこんな記事も書いているので併せてご覧くださいませ。

という事で、下北沢に出かけてきます。

 

ではまた明日◎ 

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