海外アーティストについてはパラパラと書いていましたが、国内のアーティストについてどういった音楽を好んで聴いているのかはそう言えば触れていませんでした。
本来ならちょうど7月にも入ったタイミングですし、「2020年下半期の注目アーティスト!」とか「ネクストブレイクアーティスト!」みたいな内容が好まれそうではありますが、そういったものは大手メディアにお任せをして、純粋に
「今、好きなアーティストは?と質問されてパッと思いついたアーティスト」
をご紹介させていただきたいと思います。
皆さんご存知の人気アーティストを取り上げても意味がないので、今回はインディーや若手寄りのアーティストを中心に順不同で10組。
ステイホームや在宅ワークの新たなお供に、そしてライブ再開後の新たな楽しみになってくれたら幸いです。
【目次】
The Wisely Brothers
女性3人組のギターロックバンド。
どういう訳か知ったきっかけは全然覚えていないのですが、最初名前を見たときは「若そうなのにThe Isley Brothers好きなのかな?」とか思った記憶は残っています。
個人的なバンドの好みで言うと、グラスゴーのギターポップ系バンドの音楽性や佇まいが最も好きなのですが、彼女達からはそんなグラスゴーバンドのような匂いを感じ、楽曲を聴いてすぐにフェイバリットバンドに加わりました。
聴き手の知識やインテリジェンス、感性が問われる部分もいくらかある気がするので、もしかしたら少し聴いただけだとピンと来ない方もいるかもしれませんが、MVなども多くYoutubeでも観れるので是非いくつかチェックして欲しいです。
ライブも楽曲から感じ取れる印象を裏切らないリアリティがあって(声が特に素晴らしいと思っています)、この2、3年はすっかり熱心なThe Wisely Brothersウォッチャーになりました。
職業柄もあって、国内のアーティストにサインをくださいとか写真撮ってくださいと言うことはほぼ無いのですが、両方ねだってしまったくらいなのでもはやウォッチャーというより普通のファンですね。笑
羊文学
2012年結成のスリーピース・ロックバンド。
2017年より現在の編成で活動をしているようで、確かちょうどその頃くらいに音源を聴いて知ったと記憶しています。
国内のいわゆる邦ロックなどと呼ばれるバンドを聴いて育った世代が台頭する現在としては珍しい、海外のオルタナティブロック色を前面に打ち出していて、やろうとしている音楽の方向性にまず惹かれました。
このオルタナ感も絶妙に自分好みで、ニュアンスの話なのでおそらくほとんどの人には伝わらないと思いますが、USというよりもSTARSやBroken Social Scene辺りのカナダのバンドのようなオルタナ感も大好物です。
持論として重要視しているインディーロックバンドの資質の一つに、”佇まい”を挙げることが多いのですが、ライブを初めて観たときにこの佇まいも抜群だったので、以来好んで聴くようになりました。
ravenknee
2017年結成の4人組バンド。
最初の音源となった「daydreaming」(超名曲◎)から聴き続けているのですが、作品毎に変容や成長が見てとれ追いかけ甲斐のあるバンドです。
分かりやすいところで言うと、RADIOHEADやThe Postal Serviceあたりの実験性のあるエレクトロをバンド解釈した作風ですが、その手のバンドに多く見られるマスに向けた意識の喪失は全くなく、ポップミュージックである事に自覚的な点も彼らの特色かと思います。
MV化されている楽曲は特に、それぞれ異なる魅力を持ったキラーチューンばかりなので、自身に刺さる楽曲を探してみてください。
公式サイト:https://ravenknee.com/
FINLANDS
2013年結成のロックバンド。
女性2名のオリジナルメンバーにサポートを加えた編成でしたが、現在はVo./Gt.の塩入冬湖さんのワンパーソン・バンドとして活動しています。
知ったタイミングは2015年あたりだったのですが、ちょうどそのころは少し国内の音楽から離れてしまっていたのもあり、熱心に聴き始めたのは2017年くらいからでした。
今回ここで紹介する中ではおそらく最もオーソドックスなロックバンドですが、塩入さんの歌唱やギター、存在感はギミックやブランディング無しで正面突破可能な力強さと個性があります。
「UTOPIA」や以下に貼った「恋の前」あたりがマイフェイバリットではありますが、気分やシチュエーションで聴くたびに気付きや感じ方の変化があり、聴き始めると毎回止まらなくなります。
あと、毎作アートワークが最高に好みです◎
w.o.d.
神戸発の3人組ロックバンド。
USオルタナティブロックに真っ向から向き合ったギターロックサウンドの痛快さにヤラレました。
どうしても音楽もショービジネスである以上、トレンドが存在はしてしまいますが、絶対要素ではないですし移ろいも必ずあります。
長らくロックンロールがトレンドから外れている中で、渇望する人を背負えるだけのポテンシャルを感じますし、強いカウンターとして響いているようにも思います。
公式サイト:http://www.wodband.com/
Newspeak
2017年結成の4人組ロックバンド。
バンドの意匠としてはUK/USインディーロック直径なギターロックを持ちながら、現時代的なロジカルな楽曲構成が特徴的。
加えてUKインディー的な歌メロや歌詞などから感じる繊細さやナイーブさと、USオルタナ的なダイナミズムの混在した掴み所の無さも重要な個性となっているでしょう。
直接的な関わりもあるバンドなのでここでわざわざ紹介するか一寸迷いましたが、聴いた回数観た回数だけで考えても、客観的な注目度や将来性から考えても外せないバンドです。
公式サイト:https://newspeak.jp/
Klang Ruler
2014年結成の5人組バンド。
近年また増えつつあるバンドサウンドからのヒップホップやエレクトロへのアプローチ。そんな中いわゆる若手の中で特に気に入り注目しているのがこのKlang Rulerです。
私個人の考えとしては、ポップミュージシャンにはその世代に対応した自己投影のできるリアリティが必須と思っているので、彼らのやんちゃ感やお調子者っぽさも含め、私のようなおじさんにではなく同世代に更に認知され愛されて欲しいという期待もしています。
gato
2018年結成のVJを編成に加えた5人組エレクトロバンド。
海外とのタイムラグの無いトレンドを心得た先鋭性を打ち出しつつも、叙情的なメロディも見え隠れする刺激と心地良さの同居に引き込まれます。
ライブでのサウンドメイクや映像演出も特筆に値するものがあり、セルアウトなくこのままの方向性でスケールしていけたら個人的にはとても痛快で良き時代になると思っています。
フィロソフィーのダンス
2015年始動の4人組アイドルグループ。
"アーティスト"としては偏見を持ってしまっていたアイドルに対しての認識を改めるきっかけになったグループです。
いちリスナーとしてアーティストに触れる際、私の場合はライブ以上に楽曲や音源からファン心理を動かされます。
ファンクやディスコ、R&Bなどのブラックミュージックが楽曲の下地となり、その楽曲や音源は目から鱗のクオリティでしたし、そもそも前情報無しで曲だけを聴いていたらアイドルとは思わなかった気さえしています。
最初に知ったのは仕事上だったので当初はその偏見からネガティブ感情から入ったはずが、今ではすっかり熱狂させられています。
新しい学校のリーダーズ
グループ名やトレードマークのセーラー服、ライブやマーケティング全てに"学校"をテーマにしたコンセプチュアルな4人組。
だいぶ濃い目な味付けのコンセプトなので、パッと見はネタっぽさを感じてしまうかとは思いますが、流石のASOBISYSTEMだけあり徹底的に楽曲は高水準、ライブ演出もプロの所業です。
なにより、メンバー本人の抱える熱量や練習量などの本気度を見るにつけ、このコンセプトの表現者は彼女達でないと成立しないと思い知らされ、ライブを観るたびに惹きつけられていきます。
まとめ
冒頭に書いた通り、私の趣向を伝える趣旨を含んだ自己紹介的な側面もあるリストアップなので、2020年にご紹介するアーティストとしては今更感のあるものも含まれていますし、逆に読む方の趣向によってはマイナー過ぎて全然分からないと感じる人もいるかもしれません。(私としてはレコメンドという意味では、もうする必要がないレベルに達したバンドばかりだと思っているのですが)
これだけ個人で選択して情報が取れる時代に音楽を楽しむのであれば、リスナー側から更に積極的に自分の好みに合った音楽やミュージシャンを探して楽しむようになっていって欲しいですし、自ずとその方向に向かっていくとも思っています。
今回は10組と数も多かったので、それぞれ細かく深掘りして書くことができませんでしたが、動画と公式サイトのリンクは貼っておいたので、気になるアーティストがいれば、というよりむしろ気にならなくても一度聴いて判断して頂けると非常に嬉しいです。
私はセルアウトした音楽が全く刺さらないという重度の病気なので、どこまで共感いただけるか少々不安でもありますが。苦笑
ではまた◎
※今後新たにスタートしていきたい企画やサービス、情報もあるので、以下のLINE@やTwitterのフォローもお願いします◎
TINY RECORDS LINE@:https://lin.ee/KiuyI9
個人Twitter:https://twitter.com/tinyrecords