TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

関係者・招待者受付には気を付けましょうという話【音楽業界マナー】

f:id:TinyBicycleClub:20200714232727j:plainイブ会場へ行くと、一般入場口とは別に、関係者・招待者受付という別の入場口があります。

 

名前の通り、そのライブ公演の関係者や招待を受けた方が入場受付を行う入り口です。

 

今回はこの”関係者・招待者受付”について、たったひとつのちょっとした注意事項を老婆心だけでお伝えする豆知識的な記事。

 

おそらく毎回結構長文のこのブログとしては、過去最短のサクッとした内容になると思いますので、ゆるりと読み流してみてください。

 

  

関係者・招待者受付について

小規模会場の場合は、関係者や招待者(ゲスト)の枠はあっても受付や入場口は、一般来場者と一緒になっている事がほとんどです。

 

関係者や招待者を記入する用紙を、会場から主催者や出演アーティストに渡し、その用紙に名前を記入してもらいます。(主催側やアーティストの方で事前に印刷して会場に渡してくれる場合もあります。)

その用紙を元に、会場の入場受付スタッフが来場者の名前を聞いて対応します。

 

対して、1000人以上などの大きな会場になってくると、導線も複数確保出来るため、一般来場者とは別の受付窓口を設置して対応を行います。

 

ホールやドーム、野外フェスなどの音楽ライブ専用の会場ではない場合であれば、一般来場者の対応(もぎり)も会場スタッフではなく、主催側手配のスタッフが行います。

 

関係者・招待者受付となればほぼ100%、会場スタッフが行うことはありません。

 

コアスタッフが行う場合が多い関係者受付

ここで、もう本題というか結論です。

 

主催側手配で行う確率の高い関係者・招待者受付ですが、その対応はアルバイトスタッフではなく、その公演や出演アーティストのコアスタッフが行なっている場合が非常に多いです。

 

レーベル、事務所、イベンターなどで勤めている人なら大半が当たり前にその事を認識していると思いますが、関係者・招待者として来場される方はそれら以外の方も含まれます。

  

散見する例としては、

「俺はこの公演の関係者だから。」

「出演アーティストから呼ばれたんで。」

というマインドからか、かなり横柄な態度で来場してしまうケース。

 

この関係者・招待者受付にいるスタッフのことをアルバイトや末端のスタッフだと思っての事なのかもしれません。

 

もちろん、フェスやドームなどかなり大きな規模になってくれば、関係者や招待される人数も増えてくるので、アルバイトスタッフも多く含まれてはきますが、アルバイトだけになることはほぼありません。

 

チケットという金券(現金)を扱う訳ですし、来場された関係者様にご挨拶も行う必要があるからです。

 

音楽業界は想像以上に狭いです。

出会う人出会う人のほとんどが、少なくとも”知り合いの知り合い”くらいの距離感だったりします。

 

あまりにも横柄過ぎれば、受付にいる方も人間なので気分は害するでしょうし、場合によってはそのことを他者に話すこともあるでしょう。

その内容次第では、狭い業界なので簡単に広まってしまうこともありえます。

 

一見、音楽コンサートは物品を販売している訳ではないので、無料で入場をしてもらってもロスは無いように見えますが、そうではありません。

 

招待した主催側からすると、キャパシティには上限がある為、ソールドアウト公演やそれに近い公演であれば、

「一般来場者に向けて販売すれば一万円になったチケットを無料で渡している。」

という売上ロスが発生します。

原価の発生しない物を提供している訳ではないのです。

 

そんな理由から、あまりにも横柄であれば、

「"コンサート"という商品を無償提供した上に、横柄だった。」

という感覚を受けてしまいます。

(加えて、行くと伝えたのに行かないという事も売上ロスを与えてしまうので控えた方が良いでしょう。)

 

例えるなら、洋服屋を経営していたとして、お付き合いもあるしと一万円の洋服を無料でプレゼントしたのに、「仕方ねぇな、いらねぇけどもらってやるよ。」と言われているとでも言いましょうか。。。

 

そもそもアルバイトだと思ったからと、横柄な態度を取ること自体が音楽業界云々以前に人として良くない事ですから、「少し気にしておいた方が良いですよ。」という今回のお話。

 

仮に横柄にされても実際にそれを広めたりするような事もそうそう無いと思いますが、損はあっても得はないのは間違い無いので、実るほど頭を垂れるくらいの気持ちを持っているのがちょうど良いように私は思っています。

 

わざわざ書く必要もないくらいの常識的な内容ですし、大きな規模の公演ではほとんど無い印象だったのですが、中間規模の場合に案外見かける気がしたので、老婆心を見せて書いてしまいました。

 

ではまた◎

※今後新たにスタートしていきたい企画やサービス、情報もあるので、以下のLINE@やTwitterのフォローもお願いします◎

TINY RECORDS LINE@:https://lin.ee/KiuyI9
個人Twitter:https://twitter.com/tinyrecords


音楽評論ランキング