TINY MUSIC LIFE

音楽を仕事にする方法やビジネス論、考察や小ネタなどをお届けする音楽情報ワンパーソンメディア。by TINY RECORDS八木橋一寛

当ブログをはじめるにあたって

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※写真は昔営んでいたTINY RECORDS

 

ノを書く。

 

という行為自体は、レコード店勤務時代には商品コメント(キャプション)書きから、独立開業でレコード店を出店した頃には、海外アーティストの日本盤のライナーノーツ(解説ですね)やフリーペーパーへディスクレビューなどの寄稿、音楽メディアを立ち上げた際にはインタビュー原稿やライブレポート、プレスリリースのリライトなど、コンサートプロモーター時代にはプレスリリースの作成やキャッチ文の作成、SNSなどの投稿文など、割合多くその機会はありました。

 

ブログも、DJイベントをレギュラーで主催していた頃はそのイベントのブログをやっていましたし、一時期爆発的にロードバイクなどスポーツ自転車にハマった時には自転車のブログもやっていました。(自転車のブログは思いのほか大きなアクセスをいただいていました)

 

で、コレ。

このブログです。

半年くらい前からやろうと考えていました。

 

遅れた理由は転職後でバタバタしていた事や生活リズムが乱れて整わなかった。という単なる甘えですね。。

 

やろうと思った理由。

これが本記事の肝要な部分ですね。

ブログをはじめた理由

詳しくは「はじめましての自己紹介」記事を参照頂ければと思いますが、これまで音楽に関わる仕事をかなり多岐に行なってきました。

やっていない業種の方が少ないと思います。

 

世代感を重視したい

ただ、そんな私も今日現在41歳。

寿命100年時代とも言われて久しいですが、まあ普通に考えれば人生折り返していますよね。

 

バイタリティ自体はさほど若い頃と変わっていないと自負していますが、音楽ビジネス(ここではポップミュージックを指しています)は基本的には若い人へ向けています。

 

バンドもDJもトラックメーカーもラッパーも基本的には若い頃にデビューをして、そのファンはアーティストの同世代または少し下の世代がメインターゲットになっています。そして、共に年齢を重ねていきます。

 

特に0から1を作る時、世代感があるのと無いのとでは結果が変わってくると思っています。

 

ポップミュージック全般に通底してあるマインドのひとつに「前世代への抵抗」というものが確実に存在します。

 

「大人は分かってねぇ!」

「俺らの時代を作りたい!」

 

例えばそんなアレです。

 

ポップミュージックとはカウンターカルチャーだからです。

 

そのカウンター精神が、新しい文化を産むと言って異論がある方はあまりいないと思います。

主役であるアーティストやメインファン層から見ると、世代だけで言えば裏方である私の41歳という年齢は、カウンターの対象である世代になるのです。

 

「一緒に新しい時代やシーンを作ろう!」

「一緒に頑張っていこう!」

と旗を掲げても、41歳ともなると、ある程度経験から結果の予想がついてきます。

なので、仮に「このゴールに辿りつくには、この道はちょっと違う」という場面に出会した際、反対意見を言わなくてはなりません。

そういった時にテンションのズレも生まれますし、そもそもこちらの予想も100%正解ではないですし、そのズレは擦り合わせにくいのです。

そもそも、どうしたってジェネレーション・ギャップや、年齢差による互いの遠慮などにより、年齢差が大きいと単純に"マイメン"にはなりにくいっていうのも大きいです。

そんな純粋さのズレは、勢いや初期衝動感を損なう要因になり得るのです。

 

したがって、

「さあ、今から新しい事をやってやろう!」

という場合においては特に、アーティスト、ファン、裏方は同世代の方が熱を作りやすいのです。

 

細かく挙げればキリがないのでこの辺にしますが、おおまかにはそのような理由から、音楽のような評価に正解のない表現活動にとって、世代感はことのほか重要なのです。

 

次の世代へ引き継ぎたい

ただし、1を大きくする作業においては、確実に経験がものを言います。

アイデアや勢いは種であって、それだけで大きな花は咲ません。

 

僕のある種の座右の銘に、

「歳を1つ重ねるたびに、人はお利口さんになる」

みたいな言葉があります。

大昔に読んだ、リリーフランキーの何かの本に書いてあったんですけどね笑。

 

しかし、本当にそう感じています。

考えてみればそりゃあそうで、41歳は20歳の21年後の姿です。

オツムのポテンシャルや育った環境で差は埋まるとはいえ、41歳は20歳の21年後を生きているんです。

 

そんな事に気がついてから、どんなにダメそうな部分が目立つ年長者がいても、

「でもこの人は俺の何年か先を生きているんだから、きっと学べるところがあるし、尊重すべきだよな」

と思うようになりました。

 

"種"は勢いや若さ、情熱から生まれやすいですが、そんな何年か先を生きる先人の経験というのは、その種を大きくする方法を知っている事が多いのです。

 

1を大きくしたい時には、親でも先生でも職場の先輩でも、頼るといいと思います。

 

少々脱線しました。。

 

で、そう。私は41歳なのです。

この年齢に至るまで、様々な活動や仕事をしてきて、割と最近(2、3年前くらい)になって自覚した自分の性分があります。

「やる気や夢のある年少者の成長を見守る(手伝う)ことが大好き」

という性分です。

 

DJイベントを主催しているときには、DJをやった事がない人ばかりに入ってもらっていましたし、レコード店で海外アーティストを扱っている時も、超インディーなバンドを紹介する事に心血を注いでいました。

 

バンドイベントを主催しても、既に人気があったりレコード会社が付いているバンドはあまり誘いませんでした。

 

正直な事を言えば、売れはじめるとつまらないとさえ感じてしまっていました。(めちゃくちゃ喜ばしい事に違いないですが、自分は関わらないでいいかな。という意味で)

 

そんな経験をしている中でふと、

「もしかしたら自己実現よりも、他人を応援する事が好きだったのかも」

と気がついたのです。

 

私はミュージシャンではなく、裏方です。

となれば、私の知識や経験をもっとも受け取って欲しい相手は、裏方を志す人です。

 

私は私で、今の年齢や経験にフィットする仕事を今後も続けていきつつ、音楽を仕事にしたいと夢みる若い人の参考になる情報を伝える事がしたかったのです。

 

音楽の楽しさや奥深さを伝えたい 

また、ここまで挙げた事とは別で、単純に音楽の面白さや奥の深さを、知っている限りお伝えしたいというシンプルな理由もあります。

 

特に海外のインディーロックについては、そういったレコード店やDJ、ライターもしていましたし、何かその面白さや深みをお伝えできる事もあると思ったからです。

 

特定のアーティストを熱狂的に追い続ける楽しみ方もありますし、そこから関連するアーティストなどを調べて深掘りしていくという楽しみ方もあります。

 

同じ曲が入ったレコードなのに、取引されている価格が何倍も違うという世界もあれば、好きで聴いていた曲をよくよく調べてみたら同じプロデューサーだったなんていう事もあります。

 

料理だって、出されたメニューが何なのかわかって食べた方がより美味しいでしょうし、音楽も理解が深まるほどにより楽しみが増したり、別の楽しみが見えたりもするものです。

 

まとめ

長くなりました。

 

この通り、

こと音楽業界に関しては、若い人が中心で動かした方が良い。

という考えと、

やる気や夢のある他人を応援する事が、好きだしやりたい事。

という気づき。

これを両立させるひとつの方法として、

「音楽業界で働きたい(働き続けたい)人に向けたアドバイスを集積するブログ」

をやろうと思ったのです。

 

コンサート現場などで、学生さんのインターンの子と会話をする機会も多く、色々な質問や相談も受けました。

”ブログ”を選んだ理由については、その学生さんとの会話からかもしれません。

 

ピンポイントの知識や技能についてはしっかりと学べていますが、俯瞰した大きな全体像が掴めていないと感じたのです。

今後また現場なのでそういった質問や相談を受けた時に「これ読んでみて」と言える場所としてブログだったというわけです。

 

もちろん、今後このブログに書いていく事が絶対的な正解ではないです。

 

ですが、20年ほど音楽に関わる仕事をしてきた自分の唯一の後悔が

「もう少し先輩に質問したり、相談したり、頼ったりすれば良かった」

という思いがあるのです。

 

繰り返しになりますが、自分の何年か先を生きている人の話を聞けば、本来は何年か先にならないと気がつかない事を今すぐに知れる訳ですから。

 

当ブログを読んでいく中で、

「コイツ全然分かってねーな」

と思う事も多々あるでしょう。

自分も20代の時とかは、ほとんどの先輩の事をそう思っていました。

 

共感や理解は今しないで良いんです。

そもそも正しいとも限りませんし、それでも自分とは別の経験を積んだ人の意見を聞くという事は、知見を集めることに他なりません。

 

「自分とは違う意見」

を頭に入れておくだけでも結果は大きく違うはずなので。

 

私はひとつの業種を突き詰めたいわゆるスペシャリストではありません。

ただ、おそらく私くらい音楽にまつわる業務全般に広くタッチした仕事の仕方をしてきている人はほとんどいないと思います。

だからこそ、俯瞰した客観性を持つ見方や伝え方ができるのではないかと思っています。

 

音楽業界で仕事をしたい。という人や、既に働いている人もご参考までに、是非試しに読んでいってください。

もちろん、シンプルに音楽が好きだという人も。

 

ではまた◎ 

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